生活介護の譲渡では、利用者数の維持に加え、その人に必要な日中の支援を新体制でも提供できるかを確認します。看護・医療機関との連携、食事や移動、送迎、活動の準備などは、人数を一覧にするだけでは引き継げません。
この記事は看護体制、送迎、日中活動の業務資料を買い手と照合するための解説です。個人に対する医療的な判断や、具体的なケア方法は担当の専門職・医療機関が確認する事項として扱います。
利用実績と支援ニーズを分けて整理する
日別の利用・提供実績、利用予定と休止・終了の状況を確認します。支援区分等の情報と実際に必要な配慮を分け、移動、食事、意思疎通、行動面、医療連携にどの職員と設備が関係するかを整理します。初期の開示は匿名集計にし、必要な段階で詳細記録を扱います。
看護職員については、資格・勤務実績・勤務時間だけでなく、日常業務と緊急時の役割、外部医療機関との連絡体制を確認します。看護職員の在籍をもって全ての医療的ケアに対応可能とは判断せず、個別条件と指定・算定要件を照合してください。
支援と設備を同じ台帳で確認する
表は横にスクロールできます。
| 確認対象 | 資料 | 承継後に残る課題 |
|---|---|---|
| 看護・医療連携 | 職員配置、契約、緊急連絡と対応記録 | 継続担当、連携先の変更、欠勤時の対応 |
| 食事・移動・設備 | 配慮事項、点検・修繕、使用手順 | 設備故障時の代替、更新費用と安全確認 |
| 送迎 | 経路、介助・運転担当、車両・保険 | 支援との時間重複、乗降、代替車両 |
| 日中活動 | 個別計画、活動・準備の記録 | 担当の技能、材料・設備と本人の希望 |
台帳では、現状で実施できることと買い手が将来追加する機能を分けます。新しい活動や利用定員の拡大を見込む場合も、設備、人員、届出等を確認せず収益計画へ組み込まないようにします。
送迎が支援時間と両立しているか
朝夕の送迎は運転者だけでなく、必要な同行支援、乗降、家族への引渡し、遅延連絡を確認します。送迎に出る時間と事業所内の支援配置を分け、二重に稼働できる前提を置きません。車両の使用契約や保険の変更、点検・修繕費用も確認します。
運転・介助を担う職員が一人に集中する場合は、欠勤や退職時の代替を具体化します。経路や配慮が口頭で伝えられているなら、個人情報へのアクセスを制限した業務用の記録へ移します。安全を担う担当が記録と実際の運用を照合して引き継ぎます。
初月に活動・看護連携・請求を点検する
支援方針や利用条件、職員・相談窓口に変更がある場合は、利用者・家族に影響を説明する工程を作ります。契約主体や指定・加算の取扱いは取引方式と変更内容に応じて確認し、必要な手続きを関係担当へ割り振ります。
初月は計画した活動が実施できたか、看護・送迎の体制に無理がないか、支援記録と請求が対応しているかを点検します。未確認の設備や外部契約には担当・期限を残し、単に成約したことを引継ぎ完了の基準にしないようにします。
よくある質問
Q. 利用者数が安定していれば収益も維持できますか。
A. 利用日数、報酬条件、必要な支援・人員・設備の費用を合わせて確認します。利用者数だけでは判断できません。
Q. 外部の看護・医療連携はそのまま引き継げますか。
A. 契約や連絡体制、担当範囲、変更時の必要手続きを個別に確認します。法人の交代だけで同条件が続くと想定しないでください。
制度・手続きの確認資料
制度資料の確認日:2026年10月5日。以下は所管機関の公表資料です。個別事業所の適用、必要書類、受付日程は所在地の指定権者等へ照合してください。
編集責任:障害福祉M&A総合センター編集部(運営:株式会社M&A Do)。本記事は承継時の確認手順を整理した一般的な解説です。
譲渡相談では、生活介護の看護連携・送迎・設備と、新体制で継続する支援を整理できます。支援内容・費用の範囲は当センターの案内でご確認ください。
